「情報をお金に変える」ネットワーク構築で話題!

高光産業の先見の明!
企業にとって、顧客情報は苦労して集めた門外不出のお宝。


それを他社と“共有”するという逆転の発想で、中小企業1社でも膨大な顧客情報の活用を可能にしたのが、高光産業(本社・福岡県)の「NCネットワーク」です。

これを発案からわずか1年で実現化した妹尾八郎社長は、今や福岡の中小企業の旗振り役的存在。

使い捨てられぬために、束になって強みを持って寄り合う中小企業の底力とは。


高光産業 妹尾八郎 社長 の先見の明

高光産業の妹尾社長は、福岡の老舗運送会社の4代目です。

大学卒業後、中所企業向けの融資を担う政府系の金融機関、商工組合中央金庫(商工中金)に就職。

その数年後に家業の高光産業に入社します。

1980年代の初頭、競合するメーカーの物流を同社が一つにまとめる「引き取り物流」のシステムをいち早く構築し、地域の物流の合理化を促進しました。

その後も倉庫を使わずに即日配送する「スルー物流」の仕組みも他に先んじて構築するなど、勘所を抑える目利きの鋭さと、周囲を巻き込む挑戦的な姿勢が妹尾氏を押し上げていきます。


「NCネットワーク」で一目置かれる存在に

妹尾氏は95年に高光産業の社長に就任しましたが、高光産業が福岡で大きな存在感を示すようになったのは「NCネットワーク」という情報システムを構築して以降です。

中小企業はIT化がなかなか進まない中で、

【各々の会社の持つ情報を1か所で共有する】という当時では画期的なシステムを編み出しました。

いわば“情報の協同組合”。

ローコストで全ての情報にアクセスする権利を会員企業が持ち、データをそれぞれの事業に生かし、時に協力しあう、というものです。

インターネットになじんでいない企業に向けて少しの会費でハードルを下げて各社にネットワークへの参加を募りました。

会員企業にはフリーアドレスも提供。

ホームページには会員企業に所属する人だけが読める様々なコンテンツを掲載。

訪問者を増やす努力を続けました。

すると1年間で集めたデータが約126万人分、2006年にはこのビジネスモデルが世界電子商取引学会に、日本から唯一ノミネートされました。


高光産業が、中小企業500社の顧客情報を連携できた理由

NCネットワークは、加入企業が個人の性別と職業、居住地区、メルアドなど膨大な顧客情報をもとにしたマーケティング調査ができる仕組み(会費3万円(月)~)。

高光産業は2003年からこれを活用した中小企業連合組織「NCにっぽん」を、2008年よりモバイル版「ここワン.com」を運営。


現在、参加企業は500社、登録ユーザーも全体で100万人を優に超えます。
これは自社で使うだけでなく、営業ツールとしても効果を発揮しています。


高光産業はさらなる発展へ

“思い立ったら即実行”
“誰もやっていないことだからやる意味がある”

が口癖の妹尾社長ですが、この「NCネットワーク」などの仕組みの中核となるインターネットにいち早くかけた先見の明は称賛に値します。

ネット関連のビジネスモデルはすぐに模倣されると見て、先手を打って次々と特許登録していったのも良い判断でした。

高光産業のような地方の物流会社はまず見あたらないでしょう。

2017年からは、視聴者の中からマーケティングが出来るラジオ番組を手掛けています。

妹尾社長の先見の明とフットワークの軽さは、今後も大いに生かされていくでしょう。


※追記 2018年1月24日


妹尾社長が自ら語る営業戦略

情報を味方に経営!


「情報の施主になる」その発想が妹尾社長の経営戦略の根底にある。


インターネットが急速に普及した当時、配信がメインで情報発信することばかりに重きが置かれていたが、妹尾社長は「インターネットは情報収集できるシステムである」ことにいち早く目を付けた。

そこで平成21年に生み出しだ自社サービスが【情報共有コミュニティー『ここワン』】だ。

ここワンでは、相互の持っている情報を提供し合い集まった情報から、自社に必要は情報を抽出して使用するというもの。

具体的には、『顧客にしたい相手企業の欲しい情報を持っていると提示する。すると相手企業は情報が欲しいので料金を支払うと言ってくる。この時に、情報はタダで渡し、その代わりに物流業務を任せてもらえないかと交換条件を出す。遅れることなく無事に荷物を運んでくれるのであれば配送業者はどこでも変わらない、と思っている企業は「そんなことでいいのか」とあっさり仕事をくれる。」という仕組み』だったそうだ。

このように、妹尾社長の経営戦略は、物流のみに焦点を当てた営業をするのではなく「情報」を営業の軸に置いた。


「大切なのは、お客様が喜ぶ情報を提供すること。両社をつなぐ情報がさらに新しい仕事を運んでくる」

その言葉のとおりに、妹尾社長の経営戦略の元構築されたwin-winの関係が高光産業の事業を成長させつづけている。


妹尾社長 プロフィール

妹尾 八郎

(せのお はちろう)


【経歴】

昭和53年 慶應義塾大学法学部 卒業

昭和53年 商工中金 入社

昭和56年 高光産業株式会社 入社

平成 7年 同社代表取締役 就任


 ■日本倉庫協会 評議員

 ■福岡県倉庫協会 理事

 ■九州団地倉庫協同組合 理事

 ■福岡団地倉庫協同組合 理事

 ■福岡流通センター地域振興協同組合 理事

 ■東京恵比寿ロータリークラブ 会員

 ■太平洋電気通信協議会日本委員会 イノベーション交流会副会長

 ■一般社団法人 日本ラジオパーソナリティー協会 理事

 ■一般社団法人 日本アルメニア経済文化機構 理事

<研究提供先>

一橋大学 商学部 

■研究テーマ

「地域中小ビジネス活性化のためのIT活用方法に関する事例研究とそのモデル化」

 明治大学 政治経済学部 

 武蔵工業大学 工学部

 九州産業大学 商学部 非常勤講師

 福岡大学 経済学部

 情報システム学会


<研究論文>

インターネットビジネスの可能性を探って

(社団法人 日本経営工学会「経営システム」vol.10 NO.3)

■ポータブルサイト型フリーメールを利用した地域顧客の囲い込み戦略

(情報システムと社会環境 74-3)


高光産業の会社概要

会社名 (商号) 髙光産業株式会社 Takamitsu Sangyou Co., Ltd.

代表者名      代表取締役社長 妹尾 八郎

創業年月日  昭和29年9月28日(創業昭和10年)

事業内容  

    【物流事業案内】

      自動車運送事業

      自動車運送取扱事業

      荷造梱包業

      倉庫業

      物的流通に関するコンサルティング業務

      土地・建物の賃貸業

    【インターネット事業案内】

      ネット通販事業

      ネットコミュニティ事業

      インターネットマーケティング

      WEBサイト企画・制作・運営・コンサルティング

      各種アプリケーション・システム開発

      レンタルサーバー事業

      各種ネットワーク構築


本 社

  〒812-0008  福岡県福岡市博多区東光2-8-32

  TEL 092-477-2929

  FAX 092-411-6756

第1営業所

  〒813-0034 福岡市東区多の津1-20-17 福岡物流センター内 2階建 1,800坪

  TEL 092-622-2311

  FAX 092-622-2315

第3営業所

  〒813-0034 福岡市東区多の津2-9-1ラック倉庫 1,300坪  ※3,000パレット収容/平屋建1,000坪

  TEL 092-622-3800

  FAX 092-622-3804

資本金 10,000万円 (1億)

顧問

  井上幸彦 氏(元 第80代警視総監)2016年7月就任

  佐藤憲雄 氏(元 国土交通省大臣官房審査官)2016年7月就任

  夏川和也 氏(元 第22代統合幕僚会議議長)2017年2月就任

  深山治  氏(元 東京地方検察庁 特別捜査部 主任捜査官)2018年1月就任

関係会社

  株式会社チェンジフィールド

  株式会社インターナショナルビジネスリンク

取得特許

  特許第3393604号 発明の名称:サービス提供方法

  特許第3869216号 発明の名称:電子データ送信方法

  特許第4642154号 発明の名称:電子商取引システム

  特許第4981991号 発明の名称:コンテンツURL告知システム

  特許第5830572号 発明の名称:情報仲介装置

  特許第5925375号 発明の名称:電子チケット管理装置及び管理方法

米国特許

  US8.090.854 B2 発明の名称:サービス提供方法

  US8.473.424 B2 発明の名称:電子商取引システム

中華民国特許

  発明第I 400661号 発明の名称:電子商取引システム

出願中

  サービス提供システム (特願 2008-278110)

E-mail webform@takamitsu.com